コリントの信徒への手紙Ⅰ14:1-40     2024.3.24

西澤 正文

テーマ:異言でなく、預言を熱心に求めなさい(1)

 14章は、12章の問題に返り、コリント教会を悩ました異言の賜物について問題にしています。端的に言えば、パウロは預言の賜物と比較して異言の賜物が劣っている事を示しています。

 その理由として、教会の機能、質、品格を高められない事(2-19)、未信者を躓かせる事(20-25)を示しています。「あなたがたも異言で語って、明確な言葉を口にしなければ、何を話しているか、どうして分かってもらえましょう。」(9)また、「教会では異言で一万の言葉を語るより、理性によって五つの言葉を語る方をとります。」(19)このようにパウロは、異言よりも預言の方が重要であるとはっきりと言っています。

 パウロは、ロマ書の中で教会に来て間もない人に心を配るよう言ってます。「信仰

 

の弱い人を受け入れなさい。その考えを批判してはなりません。何を食べてもよいと

信じている人もいますが、弱い人は野菜だけを食べているのです。食べる人は、食べない人を軽蔑してはならないし、また、食べない人は、食べる人を裁いてはなりません。神はこのような人をも受け入れられたからです。」(ロマ14:1-3) 

 更に、最後に「異言を語るのでなく、預言することを熱心に求めなさい。…異言を語ることは禁じてはなりません。しかし、すべてを適切に秩序正しく行いなさい。」(39-40)と念を押しています。要は、異言は誰にも分からない。人に理解できない言葉=異言は言わないように、ということです。

■むすびとして

 礼拝は、信者が共に、神を賛美し、感謝し、祈りをささげる場です。御言葉をお聴きし、新たな心、謙遜な心に満たされ、信仰から信仰へと前進しようと願う者の集まりです。そのためにも神の御言葉を正しく理解することが何よりも求められます。