詩編97編             2014.10.19

テーマ:正しい裁きを為す主を喜べ 

1)主こそ王。全地よ、喜び躍れ。多くの島々よ、喜び祝え。 

 天地創造された神こそ、主こそ王、地上全て、遥か遠くの辺境に住む島々の民を含め、全ての民の王である。心から喜ぼう。 

2-6)密雲と濃霧が主の周りに立ちこめ 正しい裁きが王座の基をなす。 火は御前を進み 周りの敵を焼き滅ぼす。 稲妻は世界を照らし出し 地はそれを見て、身もだえし  山々は蝋のように溶ける 主の御前に、全地の主の御前に。 天は主の正しさを告げ知らせ すべての民はその栄光を仰ぎ見る。 

  厚い雲と濃い霧が主の周りに立ち込め、人の目には、主の臨在ははっきり確認することはできない。しかし、主の民全体が、特別な者たちのみが有利となり、いつまでも貧しい者、弱い者が顧みられないような社会をなくし、正しく裁かれることこそ、王の地位を確固たるものにする。火は主の進もうとする前を進み、周りの敵を焼き滅ぼす。天は地上のすべてを、隠れたものまで明るく照らし出し、地の山々は主の御力、御業に恐れをなし震え、確固不動である山ですら蝋のように軟らかくなる。このような天上からも地上からも主の正しさを表し、地上に住むすべての民は主の栄光を仰ぎ見る。 

2014年の今年は、異常気象であり自然災害が多い年と言われた。しかし元来、自然界は、常に自然の摂理により運行している。火山噴火、地震、台風、竜巻等の発生は 長い目で見れば当然のごとく起こる現象である。その中で人類は命を繋いできた。取り立てて自然災害が多いと騒ぐことこそ人間中心の考えであり、そのことを災害という形で神は警告している。 

7-9) すべて、偶像に仕える者 むなしい神々を誇りとする者は恥を受ける。神々はすべて、主に向かってひれ伏す。 シオンは聞いて喜び祝い ユダのおとめらは喜び躍る 主よ、あなたの裁きのゆえに。 あなたは主、全地に君臨されるいと高き神。神々のすべてを超え、あがめられる神。 

 主の裁きを知っていながらも、尚も人間の手により作られた物に仕える者、自分の力に頼る者は、恥を受ける。主を信じない者たちは、正しい裁きを為す唯一真の主に向かってひれ伏すのである。主を信じ、主に従う社会の少数派であるエルサレムの住民と、ユダの町々に住む人々は、主の裁きが行われることを喜び、祝い、踊る。あなたは、地上全ての地域を支配される神です。地上の全ての神々を超えた、高いところにおられるお方です。 

主は、正しいことを正しいと堂々と表明し、そのことにより社会を公平に平等に保つ。主の正しい裁きは、あらゆる民を納得させ、社会の安定を保つのである。その正しさにすべての民は敬服し従う。人間社会も同じである。仲間同士、会社組織、地域社会の中で、例え周りの意見と異なる少数意見であろうと自分の意見を堂々と言える人は、一時その場が気まずくなろうと、いずれ周囲から尊敬される。実際私の職場でもそのような人が現れた。個人的立場を離れ「正しいものは正しい」と、はっきり堂々と主張する人は、必ず尊敬される。 

10-12)主を愛する人は悪を憎む。主の慈しみに生きる人の魂を主は守り 神に逆らう者の手から助け出してくださる。 神に従う人のためには光を 心のまっすぐな人のためには喜びを 種蒔いてくださる。 神に従う人よ、主にあって喜び祝え。聖なる御名に感謝をささげよ。 

 主を信頼し、主に従う人は、おのずと悪から離れる。主は、主の愛の中で生活する人を守られる。また、主から離れている人から守ってくださる。主は、御後に従う人のために環境を整えてくださり、また、心素直な人に喜び与えてくださり、いつも守ってくださる。だから、主に信頼し安心し、心から喜び、感謝しよう。 

まとめとして 

 主を受け入れ、信じ、すべてを主に委ねて歩む人は、主の裁きを恐れない。反対に喜ぶ。なぜなら、主の正しい裁きにより守られることを約束されているからである。主の手により正しく、平等に裁かれれば、自ずと主に従う者たちに光が当てられ、救いの恩恵を受ける。