4:1-37      2019..28

講話者:西澤正文 

テーマ:思い切って大胆に御言葉を語ることができるようにしてください(29) 

引き続き、ペトロとヨハネは、民衆に説教し続けていた時、祭司たち、神殿守衛長、サドカイ派の人たちにより、ストップを掛けられた。二人が、イエスに起こった死者の中からの復活を話していたので、「いらだち」()二人を捕らえた。迫害の手が伸びたのでした。 

ペトロは、聖霊に満たされ答えた。「あなたがたもイスラエルの民全体も知っていただきたい。この人の足が治り、こうして立っているのは、あなたがたが十字架につけ殺し、神により復活されたイエス・キリストの名によるものです。ユダヤ教のリーダーの『あなたがたが捨てたイエスが、教会の家を支える基礎の中でも最も大切な石となり、人目につかない縁の下で支えておられる。』私たちが救われるのは、このイエス・キリストの名以外にはありません。」(10-12) 議員たちは、使徒二人の大胆で堂々とした態度を見て、また無学な人が、こうも変わった人間になるのか、驚いた。二人の横に足の治った人が立っている。この人が論より証拠、立っている姿は、返す言葉を封じられた。 

 取り調べから解放された二人は、直ちに仲間たちのところに戻り、議会でのやり取りを報告した。話を聞いた仲間たちは、二人を祝福し、心を一つにして祈られた。祈りの始めに、「主よ、あなたは天と地と海と、そして、そこにあるすべてのものを造られた方です。」と祈られた。祈りのスケールが大きく、心が広く、自分の事などこれっぽっちも眼中にない祈りです。その後、二つのことを祈られた。先ず、議会関係者の脅しに屈することなく、あなたの僕たちが、大胆に御言葉を語ることが出来ますように導いてください。次に、聖なるあなたの僕・イエスの名により、病気を癒すことが出来ますように、しるしと奇跡を起こすことが出来るようにしてください。 

  

 

祈り終えると、一同が集まったその場所が揺れ動いた。そして皆、聖霊に満たされ、神の言葉を大胆に語り始めた。一同で心ひとつにして祈り、その後、聖霊が降る。これは1:1、2:1と同じです。 

 これは何を私たちに示しているのでしょうか。神の御心と一致した時、祈りは聴かれ、また、聖霊が降る、ということではないでしょうか。私たちの祈りが、神のみ旨に一致する時、神は天地を造られたあの力で応答してくださる。その時、私たちは、どんなに大きな権力であろうと、どんな恐ろしい脅しであろうと、びくともしない証人にされる。  

 特に、先程まで、ユダヤ教リーダーたちを相手に、臆することなく堂々と話すことが出来、生まれつき足の不自由な人の足が治り、こうして立っているのは、あなたがたが十字架につけ殺し、神により復活されたイエス・キリストの名による、と証明できたというのに、ここでもう一度、大胆に御言葉を語らせてください、御業、しるしを行えるようにしてください、と祈られた。この常に前向きな気持は、どこから生まれるのでしょうか。 

この使徒言行録の全体のテーマといえる1:8「地の果てに至るまでイエスの証人となる」は、復活後、天へ帰られるイエスの最後の言葉、この命令を今後も果たすことが出来ますように!の、切なる願いが祈りとなりました。 

■まとめとして 

 天地万物を創造された神様! この祈りは、神の偉大さを知り、使徒の取るに足りない者の自覚、小さなもの、低い姿勢の己の立場をわきまえるための祈りです。この祈りにより、神は、聖霊を惜しむことなく注がれると信じます。