詩編69篇14-37節               2014.1.19

 

勝利の賛歌―神の国の進展を祈るー

 

14-19救いのための祈り 

14あなたに向かってわたしは祈ります。主よ、御旨にかなうときに/神よ、豊かな慈しみのゆえに/わたしに答えて確かな救いをお与えください。 

確かな救いをしてください。主が良いとされる時、私はあなたに向かって祈ります。あなたの豊かな愛に

よって、私の願いに答え、確かな救いを為してください。 

15泥沼にはまり込んだままにならないように わたしを助け出してください。わたしを憎む者から 大水の深い底から助け出してください  16奔流がわたしを押し流すことのないように 深い沼がわたしをひと呑みにしないように 井戸がわたしの上に口を閉ざさないように。 

死に至る身(命)の危険(絶体絶命のピンチ)から助け出してください。泥沼にはまって身動きが取れない状態の私を引っ張り出してください。わたしを恨んでいる者から、また、大水の底の深い所からすくい上げて下さい。激しい勢いの流れによって、私が流されることが無いよう、また、深い沼が私を飲み込んで地上に出られなくならないように、頭上の井戸の穴が閉じられ私を出られなくしないよう私を助け出してください。 

17恵みと慈しみの主よ、わたしに答えてください 憐れみ深い主よ、御顔をわたしに向けてください。18あなたの僕に御顔を隠すことなく苦しむわたしに急いで答えてください。19わたしの魂に近づき、贖い 敵から解放してください。 

神に「私の願に答えてください」と催促する。恵みの愛の主よ、私の願いに応じてください、深く愛される神よ、嫌わずにその御顔を私に向けてください、苦しんでいる私に急いで答えてくださいと。 

私の心の中を見つめ、苦しみを取り出し敵から救い出してください。厳しい苦しみに耐えかね一刻も早く救ってくださいと願う。神を信じる者の心のよりどころ、神を信じる者の背後には、神様が居られ、必ず助けてくださるという安心感、セイフティーネットの用意がある絶大な安心がある。‥‥そのことにより、慌てない、“平常心”を保つ、正しい判断ができる。スポーツ選手の大一番を前に緊張した姿は、平常心を保とうと必死である。  掌に「人」文字を書いて口の中に入れスケートリンクに向かったり、大相撲では、力士が 仕切り前、ゲン担ぎでいろいろな癖をして立ち合いをしたりする。しかし、往々にして、慌てるために傷口を広げることがある。呪縛から、緊張した自分から離れ解放され、神にすべてを委ねることは、小心者だからだろうか? 勇気がなければ神に預けられない。神に自分を預けることのできる者は、本当の勇者である。 

20-22 迫害する者(敵)の仕打ち 

20わたしが受けている嘲りを 恥を、屈辱を、あなたはよくご存じです。わたしを苦しめる者は、すべて御

にいます。21嘲りに心を打ち砕か わたしは無力になりました。望んでいた同情は得られず 慰めてくれ

人も見いだせません。22人はわたしに苦いものを食べさせようとし 渇くわたしに酢を飲ませようとしま

す。 

私が受けている嘲り、恥、屈辱は、あなたがよく承知しています。私を苦しめる者は、みな私の近くにいま

す。イエスが十字架にかかる直前に受けた侮辱は、地上最大の侮辱でる。 

このシーンを思い出すと私は自分が体験する侮辱はすべて我慢できる。嘲りによって心が破壊され、私は力

が抜けてしまいました。願っていた同情はしてもらえず、慰めてくれる人がいると思って期待していたのに

誰一人現れませんでした。私は孤独です。敵は私に食べることのできない苦いものを食べさせようとし、喉

が渇く私に酢を飲ませようとします。苦しい只中であっても、友がいなく孤立無援の状態であっても、その

中にあって増々神にすがり、神が近くにおられるのを感じる。 

23-29迫害する者への報復の祈り 

23どうか、彼らの食卓が彼ら自身に罠となり 仲間には落とし穴となりますように。24らの目を暗くして

見ることができないようにし 腰は絶えず震えるようにしてください。25あなたの憤りを彼らに注ぎ 激し

い怒りで圧倒してください。26彼らの宿営は荒れ果て天幕には住む者もなくなりますように。27あなたに打

たれた人を、彼らはなおも迫害し あなたに刺し貫かれた人の痛みを話の種にします。28彼らの悪には悪を

もって報い 恵みの御業に 彼らを決してあずからせないでください。29命の書から彼らを抹殺してくださ

い。あなたに従う人々に並べて そこに書き記さないでください。 

どうか繁栄が彼ら自身の躓き、不信仰となり、また、その仲間には落とし穴(墓穴)となりますように、彼

らの目を暗くし(視界を悪くし)、周りが見えなくし、ヨロヨロとよろけ、腰をふらつかせ歩くようにさせ

てください。あなたの激しい怒りで押し潰してください。宿は荒れ果て、住みつく者が消えるようにしてく

ださい。敵はあなたによって皮膚病などの懲らしめを受けた者を狙い、さらに痛みを負わせ、あなたから受

けた試練を話のタネにして物笑いにし、非情なまでに追い打ちをかけ苦しめます。敵の悪い仕業には、悪い

業で報復し、決してあなたの恵みを与えないでください。あなたを信じながら地上から旅立った人が、御国

(天国)で受けることのできる恵みの名簿「命の書」(天の国の国籍簿=住民台帳)から名を削除してくだ

さい。私たちのようにあなたを慕う、あなたを信じる者と同じ扱いにしないでください。 

人は皆、この世から旅立つ。神を信じる者は「我らの国籍は天にあり」であり、この世にあまりこだわらず、ほどほどである。神はすべてお見通し、天国に帰ったら神の前に一人一人立たされ、神から地上の生活ぶりを評価される。 

30-37 救いと祝福の確信 

30わたしは卑しめられ、苦痛の中にあります。神よ、わたしを高く上げ、救ってください。31神の御名を賛美してわたしは歌い 御名を告白して、神をあがめます。32それは雄牛のいけにえよりも 角をもち、ひづめの割れた牛よりもなお 主に喜ばれることでしょう。33貧しい人よ、これを見て喜び祝え。神を求める人々には 健やかな命が与えられますように。34主は乏しい人々に耳を傾けてくださいます。主の民の捕われ人らを 決しておろそかにはされないでしょう。 35天よ地よ、主を賛美せよ 海も、その中にうごめくものもすべて。 36神は必ずシオンを救い ユダの町々を再建してくださる。彼らはその地に住み、その地を継ぐ。 37主の僕らの子孫はそこを嗣業とし 御名を愛する人々はその地に住み着く。 

わたしは徹底して卑しめられ、疎外され、嫌われ苦痛の只中にあります。神様どうぞ私をみ手を伸ばし救い上げて下さい。神の御名を賛美し私は声高らかに心から歌い、主の御名を口にして神を讃えます。それは角と割れたひづめのある若い牡牛であり、立派に成長し欠陥のない完全ないけにえの動物、それよりももっと主は喜ばれることでしょう。主を慕うこと意外に何も持ち合わせていない人よ、神を求め慕う人には健やかな命が、若い牡牛のいけにえのような命が与えられるであろう。それを信じて喜びなさい。主は一途に信じる者のみに耳を傾けてくださいます。苦しみの只中にある人々を決して忘れることはしません。地上の神に造られたすべての被造物たちよ、主を賛美せよ。海も、海中に生きるすべての生き物たちよ、共に主を賛美せよ。神は必ずエルサレムと神の民の居住地を再建してくださる。人々は神の恵みを受けて定住し、地を受け継ぐことが出来る。主に従って生きる人々は、その地を受け継ぎ、主を賛美し慕う人々はその地に腰を据え生活する。 

まとめとして 

熱心に、一途に、この世を離れる日まで、迷うことなく神様のみを見詰め、神様に心を寄せ、祈り、神様のか細い御声を聞き分け、人によってではなく、神様によって創られた星、雲、風、山々、花々‥‥これらの自然の美しさに慰められ、心癒され生活を送っていきたいものである。